5つの専門領域

Our 5 major areas of study

コミュニティ創生計画プログラムCommunity creation planning program

学部共通選択科目A

コミュニティ創生計画論

本科目は、地方創生政策はその一環として、人口減少・経済規模の縮小等に計画的に対処すべく、各地域が総合戦略の策定に努めるよう求めている現状を理解した上で、地域で策定される計画の制度と歴史、その成果と問題点について認識することを目的とします。また、地方創生政策の一環である各地の総合戦略の特徴や課題を考察し、これらを通して、地域の計画的運営に関する知見を深め、良好なコミュニティの形成に資する思考力を養うことをめざします。

地域教育文化制度論

地域における教育や文化の領域での、行政制度に関して総合的に解説します。都道府県市町村における教育委員会制度、文化行政の制度的基盤について、文部科学省の組織、文化庁の役割について把握した上で、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」や「文化財保護法」、「文化芸術振興基本法」、「劇場、音楽堂等の活性化に関する法律」などについて解説を加えながら、それに基づく制度の意義について検討します。

地域教育文化政策史論

本地域における文化行政の進展について、教育行政との関係に配意しながら検討します。国の行政における文化財保護の流れや文化庁の発足、県レベルでの文化行政の動きやその広がりなどについて解説を加えた上で、文化会館等の施設の設置、地域における芸術振興、団体の育成、指導者の育成支援・研修、民間諸機関との連携等、昭和時代の戦後の時期からの政策史を、総合的に解説し、地域文化の形成に行政がどう貢献してきたかを検証します。

地域社会と社会科学

本科目は、地域社会を研究するために社会学を中心とした社会科学が、どのように意義があるかについて検討するとともに、社会科学が、地域社会に対してどのような貢献ができるか、ということについて検討することを目的とします。地域研究のための有効な方法として社会学を位置づけることは、地域の実相を多方面から把握することであり、その方法論的基礎について認識を深め、政策科学として社会科学の意味について紹介します。また、これまで展開されてきた市民運動を念頭に置きつつ、そこでの社会科学の役割についても検討を加えていきます。

地域社会の形成と学力

本科目では、従来の学力論を参考にしつつ、地域社会の形成者として求められる能力という観点から学力のあり方を検討します。加えて、そうした学力の形成を規定する要因を、子ども・青少年の地域社会との関わりに注目して検討します。具体的な論点として、中学生・高校生の地域活動等を取り上げ、それらが地域社会の活性化、ならびに、学力の形成に与える影響を解説することにより、地域社会と学力の連関について理解させていきます。

学部共通選択科目B

地域共生原論

本科目は、植民地期から常に多様性と向き合ってきたアメリカ合衆国の経験を事例として取り上げ、人々がさまざまな差異を認めつつ、地域で共生していく方法を検討することを目的とします。具体的には、アメリカ合衆国への移民流入の歴史を確認し、また、アフリカ系アメリカ人、先住民、移民、女性、性的マイノリティ、障がい者がどのように差別と闘い、何を求めてきたのか、それぞれの運動の歴史を学びます。その上で、「多様なアメリカ人」たちの運動の成果と限界を踏まえて、アメリカだけでなく日本にも存在する複雑な差別構造に向き合う方法を検討します。

地域経済社会論

本科目は、さまざまな経済社会における地域の意義を理解することを目的とします。具体的には、普遍的理論の構築をめざす主流派経済学ではなく、国や地域における制度、歴史、独自性等を重視した、最新の経済学の傾向を意識しながら、経済学が生まれたヨーロッパ、あるいは、彼らへのキャッチアップをめざした明治期以降の日本において、資本主義社会や市場経済がどのように進展し、それらの地域社会はどのように異なる発展を遂げてきたのかについて、比較・検討を行います。

マイノリティ文化論

本科目は、地域創生において、マイノリティであることの問題と可能性を考え、国籍や人種民族、世代や階級や性別、障がい者やLGBTなど、コミュニティ内外で「マイノリティ」とされる人々の生き方や文化に学び、より包含的で可塑性に富むコミュニティ創造に向けて、マイノリティ文化がいかに不可欠であるかを理解することを目的とします。具体的には、基本用語を確認した上で、「弱者」とされた人々の生き方や文化を検討し、そうした人々の「エンパワー」(自尊・自律の奪回)との関係を考察します。

地域と教育の社会学

本科目は、地域と教育の関係について社会学的に考察することを目的としています。教育が地域を基盤として行われることは自明のようではあるが、それは初等教育や中等教育の場合には、という前提があってのことでもあります。高等教育は必ずしも地域を基盤としているわけでもなく、遠隔教育という場合にはその前提が崩れます。教育における地方分権という発想やその仕組み、地域の要請に基づく教育内容、地域の産業・市民活動と社会教育を含んだ教育のあり方の関係など、地域と教育の総体的関係を社会学的に検討していきます。

地域実習科目

地域実習J1

地域実習J2を意識しつつ、コミュニティの創生を推進する活動に関係する事象・事例に関して、文献・情報の渉猟を基本にした予備的な調査を行います。また、適宜、キャンパス近郊地域において関係機関の見学実習を行ったり、関係者をゲスト講師として招聘したりして、実践に対する理解を深めます。さらに、基本資料集をまとめる実習を集団的に進めます。
実習30時間
講義15時間

地域実習J2

地域実習J1で扱った、コミュニティの創生を推進する活動に関係する事象・事例に関して、特定の地域においてさまざまな活動をしている諸機関・団体・個人に密着して、活動の理念や経緯、活動の内容と方法、地域にとっての役割や貢献等についての知見を、実践的に深めます。標準的には、事前指導、現地での40時間程度の実習活動、事後指導で構成します。
実習40時間
講義5時間

地域実習K1

地域実習K2を意識しつつ、地域において人々が共生できる社会の形成に関係する事象・事例に関して、文献・情報の渉猟を基本にした予備的な調査を行います。また、適宜、キャンパス近郊地域において関係機関の見学実習を行ったり、関係者をゲスト講師として招聘したりして、実践に対する理解を深めます。さらに、基本資料集をまとめる実習を集団的に進めます。
実習30時間
講義15時間

地域実習K2

地域実習K1で扱った、地域において人々が共生できる社会の形成に関係する事象・事例に関して、特定の地域においてさまざまな活動をしている諸機関・団体・個人に密着して、活動の理念や経緯、活動の内容と方法、地域にとっての役割や貢献等についての知見を、実践的に深めます。標準的には、事前指導、現地での40時間程度の実習活動、事後指導で構成します。
実習40時間
講義5時間

プログラム固有科目

比較地域教育論

本科目は、地域と教育の関係について、欧米と日本の比較を通して理解を深めることを目的とします。具体的には、変容する地域社会の中で学校および教育はどのように子どもの社会化に関わっていくことが出来るのか、地域社会と学校はどのように連携をとるべきなのか、地域が持つ教育力をどのように活かすことができるのかなどについて検討します。

地域図書館経営論

地域創生においては、関係者のさまざまな創意工夫や連携が求められるとともに、法治主義に基づいて、地方自治においても法令遵守が強く求められています。本科目は、こうした認識を有した上で、図書館に関する法律、関連する領域の法律、図書館政策を学習します。また、より効果的な図書館活動のために、管理運営形態も含む図書館経営の考え方、職員・施設・予算といった経営資源、経営・サービス計画さらに図書館の調査と評価について検討します。さらに、地域の資料や情報の収集・整理・保存・提供といった図書館の活動に対して、経営面から考察を加えていきます。

地域博物館経営論

今日、地域博物館には、地域づくりやそれに関わる人材の育成、コミュニティ活動に関わる社会的な機能が期待されています。本科目では、地域博物館の使命、地域博物館を取り巻く社会的環境、地域博物館が有する経営資源、ステークホルダー等について、具体的な事例を確認しながら検討し、博物館という組織体の経営を地域の事情をもとに考察します。

ノーマライゼーションの思想

本科目は、ノーマライゼーションとは何か、その思想が生まれてきた背景、意味するものについて学ぶことを目的とします。具体的には、ノーマライゼーションが生まれる背景となった知的障害者入所施設について、20世紀後半の北欧の実態を紹介し、構造的な課題について認識します。また、「ノーマル」とは何かを巡る諸説を紹介し、知的障害者への支援のあり方について、「異化」と「同化」の考えを確認します。さらに、現場実践へのノーマライゼーションの考え方の応用について検討します。

社会的弱者と経済社会

本科目は、市場経済の進展によって、資本主義社会からこぼれ落ちる、あるいは取り残されてしまった「社会的弱者」を、「排除」するのではなく「包摂」し、誰にとっても住みやすい社会を実現するための方策を検討します。とりわけ、国家や社会から、歴史的に「社会的弱者」がどのような眼差しを向けられ、どのように扱われてきたのかに焦点を合わせ、主としてヨーロッパと日本の事例に基づいて考察し、これからのあるべき社会の姿について理解を深めます。

市民形成論

本科目は、現代社会の諸問題を解決するために必要な市民性の基本原理を理解し、そこに貫かれたコミュニティとして社会を創りあげていく力を修得することを目的とします。具体的には、近代的市民の登場とその内容、現代的諸問題と近代的市民の関わり、近代的市民像の限界、個人とコミュニティの関係、新たな市民形成の基本原理と課題について解説します。また、臓器移植と自由、在日外国人と平等、構造的暴力と平和といったトピックを設定し、考察を加えます。

地域異文化共生論

本科目は、カルチュラルスタディーズの知見に基づいて、「文化」の意味を理解した上で、移民や難民問題を抱えた欧米の多民族・多文化社会の事情を踏まえ、マイノリティ二世の若者に焦点を合わせて検討することを目的とします。異文化同士がコミュニティ共創の当事者意識によって連帯する道を、平和学や文化人類学の知見に求め、雑種化するアイデンティティ、反自文化中心的文化相対主義、リミナルコミュニタスが喚起する共同性、他者の他者性の尊重といったキーワードを用いて考察します。

地域自然環境共生論

地域における自然環境に、どのように人間が関わり、自然環境との共生を図っていくかについて、環境問題を歴史的地域的法的観点から取り上げます。とりわけ、初期の公害対策から現代における温暖化ガスによる気候変動が地域社会にもたらす影響とその対策、自然環境保全に関しての社会的取り組みについて、具体例に基づいて考察し、地域の自然環境保全に資する知識を修得するとともに、自然環境との共生を目指す社会を創生できる力を育成することをめざします。

コミュニティ人間科学特論S

本特論は、パブリックアートに焦点を合わせます。日本のパブリックアートが、戦後、地方自治体による彫刻設置事業として都市環境整備の目的から始まり、地域の文化振興・活性化という目的で発展したことや、アメリカ合衆国でパブリックアートが誕生した過程、フランスにおける、国家レベルの公共空間での美術作品設置などへの理解を深めます。その上で、芸術の公共性について考え、芸術がどう地域社会に関わるべきかを検討します。

コミュニティ人間科学特論T

本特論は、地域社会(コミュニティ)形成の基盤となる社会倫理的視座を身につけることを目的とします。命の誕生(人工生殖・人工妊娠中絶など)と終末(終末期医療とホスピス・在宅ケアなど)をテーマに設定し、人間としての「命」を尊重することの意味、「命」を生かすために必要な他者との関わり、共に生きる人間関係を貫く原理を検討します。また、共生・ケアの倫理に基づいたコミュニティのあり方と、社会・国家・法の役割を展望することをめざします。

コミュニティ人間科学特論U

本特論は、地域文化の比較、とりわけ、文化とアイデンティティの関係に焦点を合わせます。具体的には、近代国家によって構築された「国民文化」に着目し、それがどのように国民アイデンティティを形成し、植民地支配がどのように土着の(indigenous)文化を破壊したかを考察します。また、文化を支配され、破壊された少数民族がどのように自らの文化を復興させ、近代国家に抵抗していったかという問題を、いくつかの地域の実例に基づいて考察します。

コミュニティ人間科学特論W

本特論は、地域で活動する人々の心理学的側面に焦点を合わせます。コミュニティを構成する人々の性質や行動について、心理学的研究の知見を基に理解し、現場での人々の行動の理解とコミュニケーションに応用できるようにすることをめざします。とりわけ、個人(群れを作るヒトの進化的基盤、コミュニティメンバーとしてのアイデンティティ、価値観やパーソナリティなどの個人差)、対人関係(コミュニケーション、交渉や説得、利他性)、集団(コミュニティ内部のメンバー同士の関係、異なるコミュニティ間の関係)といったテーマを設定して検討します。